使いやすいアプリケーションのデザイン:ユニバーサルデザイン

2016-10-24

巷ではよく「ユニバーサルデザイン」という言葉を耳にするようになりました。

いかに使いやすく、簡単に、目的を達成することができるか。

アプリケーションの使いやすさを得るために、デザインはとても重要です。

では使いやすいデザインとは何なのか、もう少し踏み込んでみたいと思います。


1.アクセシビリティ

「ユーザビリティ=どんな人にも使いやすく」と勘違いしがちです。

アクセシビリティとは、「使えない」を「使える」にする物です。

視覚障害者でも色を見分けれるような配色にする、漢字に振り仮名をつける、音声読み上げに対応する等は

「アクセシビリティ」になります。

また、「バリアフリー」と「アクセシビリティ」は異なる点もご注意ください。

 

様々な企業・機関が、アクセシビリティについて公開していますので参考にしてください。

アクセシビリティについて|厚生労働省

Apple – アクセシビリティ

富士通のウェブ・アクセシビリティ : 富士通

 

また、アクセシビリティを判定するツールもあります。

アクセシビリティ製品 WebInspector Pro : 富士通

WebInspector : 富士通

ColorSelector : 富士通

ColorDoctor : 富士通

カラー・コントラスト・アナライザー 2013J

miChecker (エムアイチェッカー)Ver.2.0 : 総務省

 

見辛い配色は、アプリケーションを使う側にとって嫌悪感を与えます。

また小さいボタンは、押せない・押し辛いを引き起こします。

限られた画面の中ですが、余裕を持ったレイアウトを心がけましょう。

 

 

2.ユーザビリティ

ユーザビリティとは、「使える」を「使いやすい」にする物です。

今現在使っている人がさらに使いやすくなるようにする為には、

使っている人の意見を聞くのがてっとり早いのですが、

「その人には使いやすくなるが、他のユーザーにとっては使いにくくなる」

という可能性を含んでいることを忘れてはいけません。

使いにくいなと感じている人は改善の意見を上げてくれますが、

現状で満足している人は、満足している旨の意見を上げてくれることはほとんどありません。

 

利便性向上のために機能を付与し続けた結果、

機能が多すぎて利便性が低下してしまう場合もあります。

機能を大幅に増やさざるを得ない場合は、シンプル版とアドバンスド版というように

2種類のアプリケーションに分けてしまうのも手です。

 

また、ユーザから「ボタンが小さい」という意見が出た際、

単純にボタンを大きくすれば良いというのは大きな間違いです。

ユーザがどう利用して「ボタンが小さい」という意見がでたのかを汲み取る必要があります。

ボタンの位置はそこでいいのか、ボタンではなく他のコントロールのほうがよいのか、

別のページにしたほうが良いのか等も合わせて考えましょう。

 

Simple is Bestを心がけましょう。

 

 

3.ユニバーサルデザイン

ユニバーサルデザインとは、「より多くの人に使いやすい」にする物です。

ユニバーサルデザインは、アクセシビリティ・ユーザビリティを含めた5項目から成ります。

1.アクセシビリティ(接近容易性)

2.ユーザビリティ(使いやすさ)

3.リテラシー(読めて理解できる)

4.デザイン(情緒に訴える)

5.サステナビリティ(接続可能性を満たす品質であること)

 

様々な機関・企業が、ユニバーサルデザインについて公開しています。

日本印刷出版株式会社 ユニバーサルデザイン

ユニバーサルデザイン : 富士通

NPO法人カラーユニバーサルデザイン機構

 

また、AppleのiOS Developer Libruaryに、UI設計の基本事項が細かく記載されています。

これはiOS向けのアプリケーションだけではなく、

どんなアプリケーションにも使える部分が数多くありますので、

一度目を通してみると良いかと思います。

iOSヒューマンインターフェイスガイドライン: UI設計の基本事項

 

100%どんな人にでも使えるアプリケーションというのは無理な話ではありますが、

使える・使いやすい・わかりやすいアプリケーションの設計・開発を心がける必要があります。

デザイン

Posted by とど